多忙なため定時で帰れないことも多い看護師ですが、そんな看護師こそワークライフバランスを大切にしなければなりません。ワークライフバランスを維持することこそが、現場の課題を解消するカギとなります。看護師は慢性的に人手不足の状況で、ワークライフバランスが悪化しやすい状況に陥っています。ワークライフバランスが悪化すると、働く意思があったとしても現場を離れなければならない看護師が増えていきます。するとさらに現場は人手不足に陥り、看護の質は低下していく一方です。このような負の連鎖を防ぐためには柔軟な働き方を受け入れる取り組みが必要です。あらゆる立場の看護師が無理なく働ける環境を作らなければなりません。ワークライフバランスを維持するための取り組みを進めることで結果的に離職者は減り、現場の負担は軽減されます。
特に看護師は女性が多い職業です。男性看護師も増えてはいますが、それでも全体の96%は女性です。これまでは結婚や出産、子育て、親の介護などのライフイベントで仕方なく離職するケースも少なくありませんでした。これからは、子育て中の人や一旦現場を離れた人でも問題なく復職できる環境を整える必要があります。
ワークライフバランスは健康リスクにも直結します。特に看護師は患者の命を預かる立場で強いストレスを感じる仕事です。加えて、夜勤や交代制勤務などの負担もあるでしょう。こういった心身のストレスを溜め込んだままでは睡眠の質が低くなり、あらゆる不調が起こります。循環器への負担も増え、糖尿病や高血圧などのリスクが高くなります。慢性的な体調不良に陥ると集中力が続かなくなり、仕事にも悪影響が及ぶかもしれません。重大な医療事故につながるケースも考えられます。
そのため、看護師本人だけでなく事業主もワークライフバランスについて深く理解し、労働環境の改善に向けた取り組みを行わなければなりません。日本看護協会でも、夜勤中の仮眠時間の確保や夜勤担当者の残業撤廃といった提案を行っています。
少子高齢化に伴う労働力不足などの課題を解消するために、国は働き方改革を推し進めています。働きやすい環境を整備することは雇用の促進にもつながります。現場も労働環境の改善が急務であることを理解しており、変則労働時間制やフレックスタイム、あらゆる休暇制度の導入が進められています。しかし、まだまだ改善しなければならない部分があるのも事実です。そのため、現場の看護師が積極的に声を上げていくことも必要です。もし、転職や復職を考えているのであればワークライフバランスを維持できる環境かどうかに注目してください。
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なぜ看護師は残業が多くなるのか、その理由を知りましょう。看護記録の作成や患者の情報収集、終業時刻直前の指示、緊急対応、引継ぎ、人手不足など、あらゆる理由で定時退勤が難しくなってしまいます。